小林圭、関謙次、藤田大道
美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長らによる愛知県の大村秀章知事へのリコール署名活動で、県選挙管理委員会は1日、提出された署名43万5千筆のうち約83%が、同一筆跡や選挙人名簿に登録されていない人などの無効の疑いがある署名だったと発表した。名古屋市の河村たかし市長が署名活動を支援した異例の経緯もあり、河村氏の責任を問う声もあがっている。
県選管は約36万2千筆を無効の疑いがあるとした。このうち、複数の人が何筆も書いたと疑われる署名が約90%、選挙人名簿にない人の署名が約48%、選挙人名簿にない人が集めた署名も約24%あった。刑事告発も「視野には入っている」としている。署名簿に名前がある人たちへの聞き取り調査などはしていない。
リコール署名は、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」の展示内容を問題視した高須氏らが2020年8月から、実行委員会会長だった大村氏の責任を問うとして集めた。河村氏も街頭で積極的に署名を呼びかけるなど支援。高須氏は同11月、一部の自治体で期間が残る中、署名活動を「休止する」と発表した。市町村選管に出された署名はリコールの住民投票実施に必要な数には届かなかった。
同12月、「書いた覚えがないのに署名がある」などの県民の声を受け、県選管が市町村選管に全署名を見直すよう依頼していた。
「どこの誰が俺の名前を書いた…
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