ANAから小林市に派遣 客室乗務員の外山さん

神谷裕司
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 全日空(ANA)グループのシンクタンク「ANA総合研究所」の研究員、外山玲奈さん(33)が1日、宮崎県小林市に派遣された。直前までANAの国際線国内線双方の客室乗務員だった外山さん。市役所の地方創生課に所属し、「シティセールスプロモーター」として地場産品の魅力の再発掘や発信などに取り組む。

 小林市は2014年からANAグループと連携して観光・交流事業などに取り組んでおり、研究所から市への派遣は3人目。市がANA側に業務を委託する形だ。研究所は都城市へも客室乗務員を派遣している。

 外山さんは岐阜県出身。14年にANAに入社し、米国、欧州、アジアの国際線や各地の国内線で客室乗務員を務めてきた。コロナ禍のなか、今年1月にも米国・ワシントン便に乗務したばかりだという。

 ANAが就航している国内各地は乗務でほとんど訪れたとのこと。訪問先で、その土地にしかない食べ物や名産品などに興味を抱くようになり、地方創生事業に取り組んでみたいと自ら派遣を希望したという。夫の郷里の宮崎市に夫婦と長女の3人で住み、車で小林市まで通う。任期は来年3月末までの予定。

 市役所で1日にあった着任式で宮原義久市長は「小林には豊かな自然があり、宮崎牛を始め、農畜産物も豊富。小林の色んな物を知って、楽しんで頂きながら魅力を発信してほしい」と激励。外山さんは「小林市の良さを十分に発信していきたい。一生懸命精進します」と述べた。

 コロナ禍で厳しい経営を強いられているANAグループは、社員一人ひとりの貴重な戦力をいかすための「人財施策」を立てており、今回の取り組みは戦略的キャリアアップの一環としても位置付けているという。

 06年に法人化された研究所はコロナ禍の前から地方との共生を模索しており、各地の自治体などに社員らを派遣している。日本航空(JAL)も地域活性化に取り組んでおり、航空会社にとって地方自治体と連携することは旅客や観光資源の掘り起こしなどにつながる。(神谷裕司)