飛行士なしで宇宙旅行へ 米大富豪、自動操縦で地球周回

ワシントン=香取啓介
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 米国の大富豪が今年10月以降、宇宙船を貸し切って民間人のみ4人で地球周回飛行をすると米宇宙企業スペースXが1日発表した。ロシアのソユーズ宇宙船で民間人が宇宙旅行した例はあるが、訓練を受けた飛行士が乗っていない飛行は初めて。4人は国際宇宙ステーション(ISS)には寄らず、自動操縦で地球を周回し、2~4日後に帰還するという。

 発表では、宇宙船を貸し切ったのは、決済情報処理会社シフト4ペイメンツを創業したジャレド・アイザックマンさん(37)。ほかに3人を招待し、10月以降に米フロリダ州の米航空宇宙局(NASA)ケネディ宇宙センターからファルコン9ロケットで飛行する。宇宙船は野口聡一飛行士がISSへの飛行に使ったものを再利用する。自動操縦で、4人は緊急時対応の訓練を受けるという。

 アイザックマンさんは、がん研究で知られるセントジュード子ども研究病院に2億ドル(約210億円)の寄付を集めるキャンペーンを始め、自身も1億ドルを寄付した。招待する1人はこの病院の女性職員で、もう1人は寄付に賛同した人から抽選で決める。残る1人は、自身の会社のサービスを利用するビジネスオーナーから選ぶとしている。スペースXに支払った金額は公表されていない。

 このほか、米宇宙ベンチャー「アクシオム・スペース」が来年1月にも、米国とカナダイスラエルの投資家ら3人をISSに旅行させる計画がある。こちらは元NASAの飛行士が同乗し、1人あたりの旅費は5500万ドル(約60億円)という。(ワシントン=香取啓介)