ついに「朝焼き肉」も 朝営業に活路の店、記者が訪ねた

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森直由
【動画】朝営業に活路 近畿の飲食店「朝焼き肉」や「朝ラーメン」=森直由、金居達朗撮影
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 新型コロナウイルス禍で苦境に立たされている飲食店が、「朝」に活路を見いだそうとしている。朝ラーメン、朝焼き肉……。これまでの常識を打ち破る朝メニューに、記者(43)が挑んだ。

 1月26日朝、開店を午前7時に早めたという大阪市城東区のラーメン店「ガモウスマイル」を訪ねた。

 看板メニューの「醬油(しょうゆ)らーめん」(税込み900円)を注文。鹿児島の「黒さつま鶏」をふんだんに使ってダシを取ったスープは透き通って輝き、中細の平打ち麺がスープによくからむ。

 人生初の朝ラーメンに不安もあったが、あっという間に完食。スープも飲み干してしまった。

 朝ラーメンを求める客が次々と入店してくる。大阪府貝塚市から訪れたという介護職員の男性(40)は、「めちゃくちゃおいしくて朝から笑顔になれた」。

 店主の深澤知洋さん(33)は福井県出身。大学進学を機に大阪に来て、20歳のときにラーメン店でアルバイトを始め、腕を磨いた。

 昨年4月に独立して店を開こうとしたが、コロナの影響で建築資材が間に合わず、約2カ月遅れでオープン。店名は「お客さんに笑顔になってほしい」という願いを込めた。

 当初の営業時間は昼が午前11時半~午後3時で、夜が午後5~8時。しかしコロナ感染者が増えた昨秋以降、夜の客が減った。

 このまま夜の部を続けるべきか。深澤さんがたどりついた答えが、朝営業だった。「夜に外食できないお客さんに、朝からおいしいラーメンを食べてほしい」。仕込みのため起床は朝7時から4時になり、夜の部はやめた。

 決断は報われた。平日朝は出勤前や夜勤明けの人たちが、土日の朝には家族連れらが訪れた。朝の開店前から外で待ってくれる人も。新たに営業する午前7時~同11時半が、売り上げの約3割を占めるという。

 「こんなに来てくれるとは思わなかった」と深澤さん。「朝ラー」が定着したら、緊急事態宣言解除後も営業時間を戻さず営業することを考えているという。

 翌1月27日。次は、神戸市中央区の「焼肉ライク神戸三宮店」で「朝焼肉セット」にチャレンジした。

 焼肉ライクは、「焼き肉のフ…

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