対策緩めば「すぐパンク」 独自の宣言、延長どうする

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山田佳奈、枝松佑樹、竹野内崇宏 原篤司、渋井玄人 藤原慎一、伊藤秀樹、神崎卓征
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 新型コロナウイルス対策として緊急事態宣言の延長が決まった。対象の一つとなった福岡県では、新規感染者数は減少傾向に転じたものの医療現場は引き続き厳しい状況が続く。経済的な打撃は様々な業界に及び、見通せない先行きへの不安が広がる。

 福岡県は2日夜、県庁で対策本部会議を開き、政府の方針に沿って、飲食店に引き続き営業時間の短縮を求めるといった対応方針を決めた。入院中の小川洋知事の職務代理者を務める服部誠太郎副知事は、会議で「大変残念だが(宣言延長を)受け入れざるをえないと判断した」と述べた。

 一方、延長期間は3月7日までだが、県は、新規感染者数と病床使用率が「ステージ4(感染爆発)」の水準を下回れば、速やかに国に宣言解除を要請するとも表明した。

 県内の感染状況は落ち着きつつある。1日あたりの新規感染者数は1月16日に過去最多の411人に達したが、その後は減少傾向に転じ、今月1日は63人と41日ぶりに100人を下回った。2日も77人だった。

 政府の分科会が定めた病床使用率などの6指標は、当初は5指標がステージ4に相当していたが、2月1日発表の政府資料では3指標へと改善。県が福岡市北九州市などの繁華街で調べたところ、飲食店の9割以上が時短要請に協力しており、県幹部は「夜の人出が減ったことで感染者が減少した可能性はある」とみる。

 ただし、医療現場の状況は深刻だ。政府の資料によると、病床使用率は、県内への緊急事態宣言の発出が決まった1月13日の51・6%から、2月1日には75・3%に悪化。人口10万人あたりの療養者数も34・5人から55・6人へと増えた。死者数は、1月1~15日の18人から、16~30日は48人に急増した。

 福祉施設でのクラスター(感染者集団)の多発が重症者や死者の増加の一因とみられ、県によると1月だけで33件発生し、高齢者中心に511人が感染した。

 県は当初は、緊急事態宣言の適用に否定的だったが、「大都市からの感染拡大を防ぎたい」(西村康稔経済再生相)とする政府に押し切られる形で宣言を受け入れた。県幹部によると、今回の宣言延長については、政府から意見は求められず、県からも意見を伝えていないという。「今の病床の稼働率を見れば、宣言延長は仕方ない」と県幹部は言う。

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 医療現場も、宣言延長を「当然」と受け止める。

 北九州市立八幡病院では2日…

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