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 イタリアのマッタレッラ大統領は2日、辞意を表明したコンテ首相の後任として、マリオ・ドラギ欧州中央銀行(ECB)前総裁に組閣を命じる意向を示した。同国メディアが報じた。ドラギ氏はコンテ氏と同じく非政治家の学者。新型コロナからの復興に手腕が期待されている。

 コンテ連立内閣は、欧州連合(EU)からの復興基金の使い道などをめぐって閣内の対立が深まり、1月に与党の一角だった「イタリア万歳(IV)」が連立を離脱。政権運営に行き詰まったコンテ氏は辞任を表明した。マッタレッラ氏は、コンテ氏のもとで過半数となる新たな与党勢力をつくるよう、フィーコ下院議長に各党間の調整を命じたが、失敗に終わった。

 マッタレッラ氏は2日夜に演説し、「早期の新政府樹立か選挙の二つの道しかない」とした上で「選挙を経て新政府ができるには4、5カ月かかる。新型コロナ対策という重大で緊急の危機に立ち向かうため、政府を早急につくるよう求める」と述べた。大統領府は、3日正午(日本時間同日午後8時)にドラギ氏を召喚すると発表した。

 ドラギ氏は2019年までECB総裁を務めた経済学者。IVのほか、ベルルスコーニ元首相が率いる中道右派の「フォルツァイタリア(FI)」も同氏に好意的とみられ、過半数の与党勢力による新政権が成立する可能性が出ている。(ローマ=河原田慎一)