第6回本能寺の変で考える陰謀論 呉座勇一さん「歴史で訓練」

有料会員記事

聞き手・滝沢文那
[PR]

 歴史学者の呉座勇一さんは、陰謀論を冗談半分で面白がる風潮を危ぶむ。著書『陰謀の日本中世史』では「本能寺の変」など歴史的事件にまつわる陰謀論を検証し、その危険性にかねて警鐘を鳴らしてきた。昨年の米大統領選をきっかけに日本社会にも浸透しつつある現代の陰謀論に立ち向かうにはどうすればいいのか。

拡大する写真・図版陰謀論 溶けゆくファクト⑥ グラフィック・米沢章憲

 ――陰謀論に危機感を抱くのはなぜでしょう。

 陰謀論は、面白おかしく紹介されてしまうことが割とあります。「ありえない」と批判しても、「目くじら立てることもない」と言われることも多い。

 しかし、社会の側が油断して軽く見ていると、現実を動かしてしまう。トランプ氏(前米大統領)の呼びかけで集まった人が議事堂に乱入する事件が起きてしまった。オウム真理教も事件を起こすまではテレビで面白がられていました。

 私の専門はあくまで日本中世史ですが、本能寺の変に関する陰謀論であっても、米大統領選挙に関するQアノンの陰謀論でも、パターンは一緒です。そこで、中世史を研究する観点から論じてきました。

 ――日本の歴史上でも、陰謀論はずっとあるものなのでしょうか。

 日米の陰謀論の背景を追うシリーズです。インタビューの後半では、通説を疑うことについて、陰謀論者と研究者との違いを解説してくれます。

 中世から似たようなものはあ…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。