コロナ不安でがん検診率が大幅減 進行後に発見の患者も

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編集委員・辻外記子
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 今年度のがん検診の受診率は、新型コロナウイルス感染症の流行で大幅に落ち込んでいる。密になる場所に行きたくないという受診控えや、緊急事態宣言が出た昨春に検診を休止した自治体が多くあったことが影響している。

 年間1100万人のがん検診を実施し、約1万3千人のがんを発見している日本対がん協会が昨年8月に実施した調査(42支部中29支部が回答)によると、国が推奨する胃や肺など5種のがん検診を受けた人は、1~7月の合計で前年度の約45%。中でも4月は約16%、5月は約8%と低かった。

 見つかるがんも減っている。4、5月の検診で見つかった5種のがんの合計は暫定集計で4件。前年は計705件だった。

 6月の調査時に、半数以上の支部は「今年度の受診者は昨年と比べて3割以上減る」と予測していた。受診者は秋にいったん増えたが、「第3波」の11月以降に再び減少傾向という。

 東京都予防医学協会が実施する都内の住民検診も、5種のがん合わせて前年と比べ4月は前年の3%、5月は同2%と激減した。

 その後、受診者数は増えたが、担当者は「年度全体で受診者は2、3割減りそう」と予測する。

 国立がん研究センター中央病院検診センターでは、緊急事態宣言の発出により、任意型の検診が休止となり、昨年と比べ今年の受診者は4割ほど減ったという。

 松田尚久・検診センター長は「検診で発見されるがんは、症状が出てから見つかるがんと比べて予後が良い。治療による体への負担や経済的負担も軽くて済む。自治体から案内がきたら積極的に受けてほしい。検診で陽性だった場合は、精密検査を必ず受けることが大切だ」と話す。

 発見がんはどれほど減るか。日本対がん協会の小西宏・がん検診研究グループマネジャーはこう計算する。

 5種のがんは年間約58万人…

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