これぞ「リアル柿ピー」 名産地で生まれたヒット商品

床並浩一
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 米菓「柿の種」とむき身のピーナツを交ぜた「柿ピー」といえば、左党のつまみや子どものおやつに親しまれる国民食だが、愛知県豊橋市では、生産量日本一を誇る特産「次郎柿」の柿ピーが人気だ。柿の種ならぬ、持続可能性が悩みの種の柿生産者の思いも受け、油分を減らした商品にこのほど刷新された。

 次郎柿の果肉をスライス状にして揚げたチップスを使った柿ピーは、県内外で特産品や土産品の企画開発を手がける地元会社「スマイル―リンク」が考案。2019年の道の駅とよはしの開業に合わせて発売された。「豊橋ではこれが柿ピーです」というユニークな命名に加え、大ぶりなチップスなど中身が見えるよう工夫した包装袋などがリピーター客に受け、20年末までに累計で約7千袋が売れたという。

 道の駅とよはしを代表するヒット商品に成長したが、チップスの供給元が自社の事業再編から撤退を決定。新型コロナウイルス禍で移動もままならないなか、チップスに残る油分を減らし、添加物を使わないことで定評のある神戸市のメーカーとめぐり合った。

 「次郎柿本来の甘みや渋みを感じてもらおう」と製造過程を全面的に見直し、課題としていた残存する油分をこれまでの30%から4%へと大幅に減らすことに成功したという。

 チップスの原料となる次郎柿の調達先はこれまでと同様、大正期から次郎柿の生産を守り続ける地元生産者「百年柿園ベル・ファーム」だ。豊橋産の次郎柿は国内生産の7割を占めるが、生産者の高齢化や後継難が続き、「5年先も見通せない」と嘆く農家もいる。「さらにおいしくなった。おつまみにもおやつにも打って付け」と商品改良に太鼓判を押す同農園の鈴木美有紀さん(47)は「皆さんに愛される次郎柿をこれからもつくり続けたい」と思いを新たにする。

 「豊橋ではこれが柿ピーです」は、道の駅とよはしの売店「特産品処 まるっとみかわ」で販売中。1袋250円(税込み、48グラム)。問い合わせは同店(0532・73・1986)。(床並浩一)