「どこで食事を」トラック運転手、高速SAの時短に嘆き

有料会員記事新型コロナウイルス

山本孝興 増山祐史
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 新型コロナウイルス対応の改正特別措置法が成立した。営業時間の短縮などの命令に応じない店には過料が科される。「どこで食事をとれというのか」。インフラを支える深夜労働者らは、複雑な思いを募らせている。

 東名高速道路下りの海老名サービスエリア(SA)。20以上の飲食店が並ぶなか、男性運転手(56)が小走りで牛丼店にすべりこんだ。時計の針は午後7時50分。急いで並盛りを注文し、紅ショウガをのせ、一人でテーブル席に。10分ほどで平らげた。

 同SAは、長距離運転手らに人気の休憩スポットだ。だが緊急事態宣言下の時短要請に従い、一部の持ち帰りや売店をのぞいて午後8時に店は閉まる。

 男性は大型トラックに生鮮食料品を積んで、福島県から名古屋市に向かう途中だという。トラック運転手は4時間ごとの休憩を義務づけられており、男性は休憩場所をあらかじめ決めている。「夜も働く自分らにとって、温かい晩飯はささやかな生きがい。酒を飲まないドライバーしかいない真夜中のSAは、店を営業してもいいんじゃないか」と訴える。

 長崎県から千葉市まで資材を運んだ帰りだという男性運転手(42)も、閉店2分前にそば店に駆け込んだ。「人が少ない深夜に営業してくれた方が、こっちも安心して食べられるのに」とこぼす。

 だが改正法が施行される13日以降は、時短の命令に応じない店には、30万円以下の過料が科される。

 午後8時過ぎ。名古屋に向かう途中という男性運転手(36)は間に合わず、トラックのなかでカップ麺を食べた。売店で、朝食用のおにぎりとお茶も買った。

 感染拡大が続くいまの状況では、法改正も「しょうがない」と話す。一方で、店内で温かいものが食べられない状況が続くことに、複雑な思いも抱える。「コロナ禍でも物流を支えている自負はあるが、国はそんな人たちまでいちいち配慮しないでしょう」。そう言って車内に戻った。(山本孝興)

■「いつまで飲食だけが悪者に…

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