在留期限間近に交通事故 通訳ない入管審査で強制退去

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三宅梨紗子
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 在留期限は残り1カ月だった。留学生として来日した男性は、帰国の準備を始めようとした矢先、交通事故に遭った。

 「特に雨の日は痛みます」

 ベトナム国籍の男性(23)は広島市内の弁護士事務所で、ベトナム語の通訳を通じてそう語った。見えづらくなったという左目を手で触った。

 2019年6月の夜、日付が変わる頃だった。すしチェーン店でのアルバイトを終え、同僚2人と自転車でアパートへ帰宅する途中だった。

 左から走ってきた自転車と出合い頭に衝突。道路に投げ飛ばされ、救急車で運ばれた。頭蓋骨陥没骨折の大けがだった。

 在留期限は残り1カ月。家族や友人に帰国することを伝えた矢先だった。

通訳なしに管理局「個別の案件に答えられない」

 17年4月、留学生として来日した。広島市内の専門学校で2年間、日本語を学ぶ予定だったが、1年3カ月が過ぎた頃、学費を払えなくなった。年60万円超の学費は安くない。「心配をかけたくない」と家族には相談できなかった。学費と生活費のためアルバイトを続け、在留期限が近づいた頃に事故に遭った。

 日本で治療を続けたいと考えた。在留期限の更新について学校の教員にも相談していたと男性は言う。だが5カ月後、出入国管理法入管法)違反、いわゆる不法残留の疑いで広島南署に逮捕された。

 広島出入国在留管理局で入国…

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