案里被告の有罪確定へ 検察側も控訴しない方針固める

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 2019年の参院選広島選挙区をめぐり、公職選挙法違反(買収)の罪に問われた前参院議員・河井案里被告(47)=自民党を離党=の有罪判決が確定する見通しとなった。3日に辞職した案里前議員が控訴しないことを表明したほか、検察側もこの日までに控訴しない方針を固めた。控訴期限が切れる5日午前0時に、懲役1年4カ月執行猶予5年の判決と公民権停止5年が確定する。

 関係者によると、検察側は現金を受け取った地方議員5人のうち1人への買収罪を無罪とした判決を不服としつつ、迅速な判決を目指す公選法の「百日裁判」の趣旨を重視。無罪部分も、案里前議員の共謀は否定されたが夫で元法相の衆院議員・克行被告(57)による買収は認められたため、控訴しないことにしたとみられる。

 案里前議員は3日、山東昭子参院議長に議員辞職願を提出し、参院本会議で許可された。この日に出した書面では、有罪判決について「納得しかねる」とし、「金員で人の心を買うことはできないというのは私の信念であり、有権者を裏切ることは決してしていない」と改めて強調した。一方で、「たとえ一審でも信頼を回復できなかったことは政治家として情けなく、政治的責任を引き受けるべきだ。これ以上争いを長引かせ、混乱を生じせしめることも本意ではない」と控訴見送りを表明した。

 有罪が確定することで案里前議員の当選は無効となり、同区では公選法の規定で再選挙となる。再選挙は、衆院北海道2区、参院長野選挙区の2補選とともに、4月25日投開票で行われる。

 案里前議員は、克行議員と共謀し、参院選の票のとりまとめを依頼する趣旨で、広島県議4人に計160万円、江田島市議1人に10万円を渡したとして昨年7月に起訴された。東京地裁は1月21日の判決で、県議4人への現金提供は有罪とし、市議への買収罪は無罪とした。