日本を「同伴者」から「隣国」に 韓国の防衛白書が変化

ソウル=鈴木拓也
[PR]

 韓国国防省は2日、2020年版の国防白書を発表した。北朝鮮を「敵」と名指しするのは避けながら、弾道ミサイルの運用部隊が増設されたとの分析を示した。関係が悪化する日本については、2年前の白書の「同伴者」から「隣国」に表現が変わった。

 韓国の国防白書は2年ごとに発行される。白書では、北朝鮮の弾道ミサイルのうち、短距離のスカッド(射程300~1千キロ)、中距離のノドン(同1300キロ)、ムスダン(同3千キロ)は実戦配備されていると記述。弾道ミサイルを運用する旅団が9から13に増えたと推定したが、新設された旅団の役割には触れていない。北朝鮮が保有する兵器用プルトニウムの量は、前回18年版白書と変わらず、約50キロとした。

 また、北朝鮮は最近、韓国大統領府などの模型を作り、特殊部隊による軍事訓練を強化していると指摘。総兵力約128万人のうち約20万人が特殊作戦を行う部隊に所属すると記した。ただ、18年版と同様、北朝鮮を直接的に「敵」と名指しする表現は避けた。

 元徴用工や元慰安婦などの問題をめぐって、関係が悪化する日本については、「世界の平和と繁栄のために共に協力していかなければならない隣国」とした。18年版では「平和のために共に協力しなければならない同伴者」だった。日本の対韓輸出規制強化が「両国の国防関係の未来志向的な発展に障害となっている」と指摘した。(ソウル=鈴木拓也)