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 8日に開幕予定のテニスの全豪オープンを前に、選手や関係者ら500人以上が4日、地元の豪ビクトリア州に、滞在先のメルボルンのホテルでの隔離を求められた。このホテルの警備員の新型コロナウイルスの感染が3日、分かったためで、選手らは検査で陰性と分かるまで外出できない。

 州によると、警備員はホテルで最後に勤務した1月29日に検査を受け、陰性だったが、その後、症状が出たという。感染が強いとされる英国の変異株の可能性もあり、州は濃厚接触者とみられる同じホテルの従業員らには、検査と14日間の隔離を命じた。さらに、警備員が最近、利用した小売店や飲食店など14施設を示し、同じ時間帯にいた人たちにも検査と14日間の隔離を求めている。

 メルボルンでは全豪を前に前哨戦の大会が開かれており、大坂なおみや錦織圭らが出場中だが、主催者の豪州テニス協会は4日に予定されていた試合を中止した。州は3日夜、全豪の本大会への影響は「現段階ではない」としている。

 同州では3日の感染判明まで28日連続で新規の市中感染がなかった。全豪開催にあたって州は感染防止対策を徹底するため、1月中旬に豪州入りした選手や関係者ら1200人は入国から14日間は、州当局の指示で1日5時間の練習以外は指定のホテルからの外出を禁じた。また、入国後に陽性が確認された関係者らと同じ便に乗っていた錦織ら選手たち72人は14日間、完全に外出が禁じられ、1月末までに隔離を解かれたばかりだった。

 感染の抑え込みに成功している豪州では昨年11月以降、市中感染がゼロの日も珍しくない。豪政府によると、今月3日現在で感染中の人は国内に55人、うち病院に入院している人は8人にとどまっている。昨年以来の感染者は計2万8829人、死者は909人。(シドニー=小暮哲夫)