特殊詐欺の被害額、昨年277億円 コロナ絡みの手口も

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田内康介 編集委員・吉田伸八
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 オレオレ詐欺など特殊詐欺の被害件数は昨年1年間で1万3526件(暫定値、前年比19・7%減)あり、被害金額は277億8千万円(同12%減)だった。コロナ禍で家族が自宅にいるケースが多く、詐欺の電話がかかってきても相談しやすい場面が多かったとみられる一方、コロナ絡みの詐欺被害も出ている。

 警察庁の4日の発表によると、被害件数のうち65歳以上の高齢者が占める割合は85・7%(法人除く)と高く、「深刻な情勢」だ。特に被害にあいやすいのは、一人暮らしで日中自宅にいることが多くなる高齢女性。65歳以上の女性の被害件数が全体の6割以上の8902件に上り、固定電話を常に留守番電話に設定することなどを呼びかけている。

 犯行手口では、子や孫などの親族、自治体職員、警察官などを装う「オレオレ型」が最も多く、被害件数の7割近くを占めた。また、被害者と直接対面してキャッシュカードや現金を詐取したり盗んだりする方法が目立った。

 コロナ禍に乗じた詐欺は55件(未遂2件含む)、約1億円の被害が確認された。大阪の80代女性は、区役所のコロナ関連の給付金係を名乗る男らから「キャッシュカードの裏に金色のシールが貼られていなければ対応していない」などと言われ、カードを預けたところ、預金200万円が引き出された。コロナの助成金を受け取る登録費用名目で、約75万円分の電子マネーをだまし取られたケースもあったという。(田内康介)

摘発件数は過去最多

 一方、オレオレ詐欺など特殊詐欺に関わったとして警察が昨年、摘発した件数は過去最多の7373件にのぼる。ただ、金の受け取り役といった末端が多く、首謀者になかなかたどり着けていないのが実情だ。警察は、暴力団などが背後に存在する「組織犯罪」ととらえ、上部の摘発を目指す。

 警察庁のまとめでは、特殊詐…

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