受験生よーく見て 京大新聞が「応援号」に仕掛け

花房吾早子
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 初めての大学入学共通テストに、新型コロナウイルスの感染拡大が重なった。振り回される受験生を応援したいと、学生新聞「京都大学新聞」(京都市左京区)がとっておきの号を発行した。受験生に向けたメッセージ文には、ちょっとした仕掛けが隠されている。

 「どうしよ、きつい。もうむりか…」。受験生の心の嘆きのような一文で、1月16日付の受験生応援号は始まる。その下に、「ウシの仲間(偶蹄目(ぐうていもく))に分類されるカバ」の写真。水につかり、ぼーっと遠くを見つめているようにも、何かを我慢しているようにも見える。

 メッセージは続く。共通テスト導入やコロナ禍という逆境を前に、「気持ちが後ろ向きになる」「闘志を維持するのが難しく、目標を見失いそうになる」と受験生に寄り添った言葉の数々。目をこらして読み進めると、一部の文字に傍点が。

拡大する写真・図版2021年1月16日発行の京都大学新聞受験生応援号=同新聞社編集部提供

 「答えは、実際に新聞を手にとって探してほしい」と編集員で文学部3年の村田征彦(ゆきひこ)さん(22)は言う。ヒントは今年の干支(えと)。余白まで集中して見ると、終盤にあっと驚く発見がある。

 例年の応援号1面は、上半分に写真と短いメッセージを載せてきた。異例の出来事が続いた今年度は、楽しみながら読めるよう言葉遊びを採り入れたメッセージにした。「気の持ちようで同じ物事も違って見える」。発想の転換でメッセージの謎を解くように、受験にも前向きに臨んでほしいと編集部は願っている。

拡大する写真・図版2020年1月16日発行の京都大学新聞受験生応援号=同新聞社編集部提供

拡大する写真・図版2019年2月16日発行の京都大学新聞受験生応援号=同新聞社編集部提供

 1月16日と2月16日発行の応援号は、希望する受験生に1部ずつ無料で郵送する。例年は京大の試験会場で手渡ししてきたが、今年は感染を防ぐため中止とした。申し込みは3月16日までに公式サイト(http://www.kyoto-up.org/archives/3094別ウインドウで開きます)から。(花房吾早子)

どうしよ、きつい。もうむりか…

全国が受験生が犇(ひしめ)く入試を前に、勉強しても不安が尽きない。

方針が二転三転した共通テスト導入。まだ続く感染症の脅威。

かつてない逆境に、気持ちが後ろ向きになる。

闘志を維持するのが難しく、目標を見失いそうになる。

どうしたらいいのか……

試験時間の半分が過ぎた時や、共通テストと二次試験の間など、

入試には折り返し地点がある。不安を断つには、区切りの瞬間に、

頭にある情報(もじ)を整理して並べ直してみると良いかもしれない。

その上で、次に待つ壁に向け、平常心を保つよう言い聞かせよう。

よし…、いつもどうりむかう。

うまくいかないのは気(き)のせいだ。

2021年1月16日付「京都大学新聞」受験生応援号から