身長100センチの子育て 「できるはずない」を超えて

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聞き手・田中陽子
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 身長100センチ、体重20キロ。コラムニストの伊是名夏子さんは、「できない」と反対されることの多い人生です。出産や子育てもしかり。しかし、何事も「あきらめない」をモットーに、応援してくれる人を増やし、思いをかなえています。

目標は「おなかで胎児を1000gまで育てる」

 7歳の息子と5歳の娘がいます。身長100センチ、体重20キロの小さな私が産むことに、周囲は心配し、反対しました。

 これまでもたくさんの反対に遭ってきました。普通高校や東京の大学への進学、大学で知り合った夫との結婚……。でも、できないことが多いからこそ、準備する。あきらめなければ必ず応援してくれる人がいる。そう信じてきました。子どもを育ててみたいという気持ちも、私にとっては自然なことでした。

 最初の難関は医師を見つけることでした。障害を理由に出産は無理と考える医師は多いです。産婦人科に行っても、診察台に乗せてももらえず、形だけの問診で済まされることもありました。同じ障害の友だちに相談しながら信頼できる医師を探し、出会えたことが支えとなりました。

 養子も考えていましたが、2人の子を授かりました。

 目標は妊娠27週。胎児が1千グラムになるその時期までおなかの中で育てられれば、高い確率で命を救えます。しかし、胎児の成長に伴い、私の呼吸が苦しくなったり骨折したりする危険がありました。

 医師はいつも「できるところまでやってみよう。体が苦しくなったら取り出せばいい」と言ってくれました。同じ障害で出産した先輩もいますが、私ほど小さな人はほぼ前例がないようです。何が起こるかは医師にも予測できません。

 無理をせず、安全な生活を送ろうと工夫しました。横になったまま車いすに乗れるよう、座面にホームセンターで買った板を結束バンドで取り付けて改造。家の中での移動には、100円ショップで見つけた車輪付きの植木鉢置きを使いました。

 幸い経過は順調で、目標を超える35週、帝王切開で出産しました。2160グラムの男の子。この子が入ってたんだー、やっと会えたーと思いました。

「無理」を前提に質問攻め

 ショックだったのは退院時の…

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