世界遺産の古墳群は野鳥の楽園 堺野鳥の会が冊子

白木琢歩
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 大阪府堺市と周辺で野鳥の調査を続けてきた「堺野鳥の会」(清水俊雄代表)が、2015~20年に観察した鳥の記録をまとめた目録を刊行した。19年に世界文化遺産になった堺市の百舌鳥(もず)古墳群では、オオタカなどの猛禽(もうきん)類を含む56種類が確認された。

 代表の清水さんらは、1990年から野鳥の観察を続けてきた。5年ごとに目録を刊行し、6巻目の今回は計161種類を記録した。冬にシベリアなどから渡ってくるウミアイサや、国内では北海道・知床半島のみで繁殖されるとされるオオムシクイなど10種類を初めて確認した。

 調査開始以来30年間の通算は217種になった。

 市街地に囲まれた百舌鳥古墳群の樹林や堀に多くの鳥が集まるのが堺の特色だ。15~20年では、鮮やかな羽色で知られるカワセミのほか、オオタカやハイタカ、夜行性のフクロウなどが見られた。

 府などが「共生の森」づくりを進めている堺市西区埋め立て地では、絶滅が危惧(きぐ)されている猛禽類のチュウヒが観察された。ただ、09年まで続いていた繁殖は確認されていない。

 今回の目録では、過去30年のデータを整理し、月ごとや観察地別にどんな鳥が見られたかがわかるようにした。百舌鳥古墳群のほか、堺自然ふれあいの森(堺市南区)、狭山池(大阪狭山市)といった観察に適したスポットを紹介するガイドマップも付けた。

 A4判106ページで税込み1600円(送料400円)。堺市内の図書館や大阪市北区府立中之島図書館にも寄贈している。

 清水さんは「コロナ禍で外出が制限されるなかだが、目録を活用して鳥とふれあい、心豊かなひとときを過ごしてもらえれば」と話す。問い合わせは清水さん(072・299・1779)へ。(白木琢歩)