鬼滅の刃 漢文法なら「滅鬼」のはず?「きめつ」のワケ

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校閲センター・田辺詩織
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 劇場版が歴代興行収入1位になるなど大人気の漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」。読者から「漢文の文法に従うなら『鬼滅』ではなく、『滅鬼(めっき)』がよいのでは」という意見が寄せられました。

 確かに「書を読む」「天を仰ぐ」などの動作は、熟語で表現すると「読書」「仰天」といった具合に、目的語に当たる漢字が後ろに来ます。では、なぜ「滅鬼」にはならなかったのでしょう。日本近代語研究会に疑問をぶつけてみました。

 例えば「初心忘るべからず」を漢文にする際、「不可忘初心」とすべきなのに「初心不可忘」としてしまう例があるといいます。日本語の語順通りに漢字を並べてしまうことは、古くからあったと指摘します。

 一方で、漢文法の知識にかか…

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