乾パンお汁粉にジュースリゾット… 警視庁伝授の災害飯

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鶴信吾
【動画】警視庁が発信する非常食情報をもとに、お湯なしでできるレシピを紹介=藤原伸雄撮影
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 東日本大震災からまもなく10年。当時の教訓から警視庁が開設した防災情報を投稿するツイッターアカウントが好評だ。水だけで作れる食事や効率よく暖を取る方法――。役立つ知識や備えておくべきグッズなどをやさしい言葉で紹介しており、フォロワーは官公庁ではトップクラスの約86万人。専門家は「現場をよく知る人たちの知見。有効活用してほしい」と話す。

 アカウント名は「警視庁警備部災害対策課」(@MPD_bousai)。例えば、缶詰のふたの縁をコンクリートにこすりつけて削って開ける▽血管が太い首にネックウォーマーなどを巻けば全身を効率よく温められる▽水道水は常温で3日間保存が可能▽サラダ油とコップ、キッチンペーパー、アルミホイルで簡易ランプを作れる▽丸めた新聞紙を詰め込んだポリ袋に足を突っ込めば温かくなる――といった情報を投稿している。一つの投稿に約16万の「いいね」が付くこともある。

 災害対策課には、全国の大規模災害で救出・救助・捜索活動をしてきた専門家が多く、休日を除き、1日1回、情報を発信する。

 きっかけは2011年3月の東日本大震災だ。犯罪に関するデマも飛び交い、不安を感じる被災者が相次いだ。「市民に正しい情報を届ける仕組みが必要」との思いから、13年1月、ツイッターの利用を始めた。発災直後の情報発信が一番の目的だが、平時も、被災地での経験を元に、災害への備えを促している。

 住ノ江亮警部補(46)も繰り返し投稿する1人。18年7月の西日本豪雨広島県土砂災害現場に派遣され、東京に戻ってすぐ、カップラーメンを水でつくる方法を紹介した。水を入れて15分待てばふやかして食べられるというもので、同僚から教わり、広島で試したところ、十分食べられた。

 「発災直後は火元がなかったり、ガス漏れの危険性があったりと、火が使えない環境が多い。知っておいて損はないと思いました」

 投稿は「わかりやすさ」にこだわっている。難しい表現や長文は避ける。主語は「我が家では」「私が」など官公庁には珍しい一人称で、写真も多い。

 これまでの投稿は約2500回。特に好評だったものは、警視庁ホームページの「ベストツイート集」で確認できる。

記事後半では、記者がアドバイスを受けながら体験してみた非常食の調理についてお伝えします。

「食べる、飲む、寝る、出す」に生かせる投稿を優先的に

 東京大学大学院の松尾一郎客…

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