休む、遊ぶ、コロナを知る 子どもの権利が絵本になった
コロナ禍のなかで、子どもたちの権利は守られているか。国や社会は何をしないといけないのか。国際機関が世界中に呼びかけた声明を子ども向けに伝える絵本ができた。やさしい文と絵が評判を呼んでいる。
「子どもの心がほぐれたり、休めたりすること」「おいしくて栄養のあるごはん」「子どもにわかりやすいコロナの説明」「どんなときも子どもの『声』を聴く」
絵本「子どもの権利と新型コロナ」は、やわらかい表現で権利とは何かを伝える。
絵本のもとになった声明は、感染が広がった昨春、国連子どもの権利委員会が発した。緊急事態宣言や都市封鎖が各国で広がり、多くの子どもが心身に大きな影響を受けているとして、必要なことを11項目にまとめたものだ。
英語の原文を、子どもの権利について発信を続ける翻訳家の平野裕二さん(53)が訳してウェブ上で公開。佛教大学准教授の長瀬正子さん(43)が、研究者仲間とともに、中高生にも分かるかんたんな日本語訳にし、SNSで紹介した。
子どもの権利擁護が専門の長瀬さんは、児童養護施設で育った人たちの支援にも関わってきた。もともと厳しい環境で生きてきた子どもが、コロナ禍でよりつらい思いをすることを心配していた。
自身の小学3年生の子も一斉休校であっけなく学びを止められ、学校からのフォローも少ないと感じていた。
SNSには共感とともに「も…
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