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 11都府県に緊急事態宣言が出た1月、新型コロナウイルス感染症の自宅療養者が急増した。例外扱いだったはずが、療養者の大半を占めるまでになり、重症化する可能性の高い高齢者も入院できない状態に陥った。国は対策を打ち出し、在宅医らも動き出した。

 「食欲もなくなって、このままでは死んでしまうのではないかと怖かった」

 川崎市内に住む女性(85)は1月上旬、同居する90歳の夫、40代の娘とともに新型コロナウイルスに感染した。

 3人はほぼ同時に発熱。かかりつけ医のいる同市内の診療所から防護具をつけた医師が往診に来て、抗原検査ですぐに陽性と診断された。夫婦は高齢で症状もあったが病床が見つからず、自宅療養になった。

 どんどん回復していく娘に対し、女性は吐き気がするようになり、市から届く食料を食べられなくなった。次第に、鼻から息を吸っても入ってこないような感覚になったという。「たんが切れるとちょっとほっとしたが、息ができなかった」。貸し出されたパルスオキシメーターで測ると血液中の酸素飽和度は健康な人の値よりやや低い95%。健康観察のため毎日電話がかかってくる神奈川県の担当者にも、95%であることなどを伝えていた。だが、女性は担当者から「電話に出れば安心、という雰囲気を感じた」という。

 高血圧などの持病がある夫はさらに悪化。食事を取れず、寝ていることが多くなった。「急に重症化して死んでしまうかもしれない」と療養を支援する県の窓口に電話すると、「救急車を呼んでください」と言われ、119番通報した。

 市外の病院に搬送が決まって出…

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