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 新型コロナウイルスの起源を探るため中国湖北省武漢市を訪れている世界保健機関(WHO)調査団のメンバーが5日、AP通信の取材に「行きたいと言った場所には全て行き、会いたいと言った人には全て会うことができた」と述べ、一定の透明性は確保されていたとの見解を示した。現場調査は終わり、一行は10日の帰国前に会見して成果を説明するという。

 米国の動物学者、ピーター・ダザック氏はAP通信の取材に対し、調査団が訪問したい場所や面会したい人のリストを事前に中国側に提供していたとし、いずれも拒否されなかったと述べた。米国のトランプ前政権がウイルス流出疑惑を唱えた武漢ウイルス研究所への訪問では「洞察に満ちた質問をすることができ、(中国側の)重要人物がみな出席した」とも語った。

 ダザック氏は2002~03年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)の起源を探る調査にも加わり、中国側研究者とも深い交流を持つ。

 今回の調査をめぐっては、ブリンケン米国務長官が「必要な情報の提供について、中国は(期待される)基準をはるかに下回っている」と批判するなど、中国側から必要なデータや情報の開示がされるか危ぶむ声が出ている。(武漢=高田正幸)