「司法にも殺された思い」 危険運転の壁、苦悩する遺族

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村上友里
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 津市の国道で2018年、時速140キロ超の乗用車がタクシーと衝突し乗客ら4人が死亡、1人が大けがを負った事故で、自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致死傷)の罪に問われた被告(58)の控訴審判決が12日、名古屋高裁である。同罪の成立を認めなかった一審判決が維持されるのかが焦点だ。同罪の適用例は少なく、遺族の抱く処罰感情とは隔たりがある。

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報道陣の取材に応じる大西朗さんの母まゆみさん(中央)ら=2020年12月1日午後、名古屋市中区

 「危険運転を認め、事故の抑止力になる判決がほしい」。事故で亡くなった大西朗(あきら)さん(当時31)の母まゆみさん(61)は控訴審に望みをかける。

 「亡くなった人たちの意味を示したい。それがなければ本当につらいだけの事故で終わってしまう」

 一審・津地裁は、元ソフトウェア会社社長の末広雅洋被告について「危険の認識があったとまではいえない」と判断。同罪ではなく同法違反(過失運転致死傷)の罪を適用し、懲役7年(求刑懲役15年)を言い渡した。

事故と裁判に二度苦しみ

 「危険運転」の立証の壁は高…

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