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 東海地方でも愛知県と岐阜県で緊急事態宣言が延長された。飲食店への営業時間短縮(時短)要請も続くことになる。

 名古屋市内の天ぷら店では、愛知県が時短を要請する2カ月ほど前から、シフトに入る従業員が減らされた。コロナ禍の前は昼のピーク時に最大5人いたが、現在は3人。パート勤務の男性(35)=名古屋市=は「余計に仕事が大変になった」とため息をつく。緊急事態宣言の延長で、厳しい勤務はまだ当分続く。

 営業時間はもともと午後8時半までだったので、8時までの時短営業でも大きな問題はなかった。男性はこの店で3年近く働き、自分のシフトや給料は今のところ変わっていない。だが同僚のネパール人は「シフトが減って稼げない」と嘆く。店の親会社の担当社員は、「コストカット」という言葉を以前に増して繰り返すようになった。

 親会社は昨夏、新型コロナの影響で飲食チェーン店を大幅に減らすことを決めた。男性は「影響が長引けば、自分が働く店もなくなるのではないか」と不安を感じるようになった。

 昨年末ごろから、正社員をめざして本格的に活動を始めた。これまでも3カ月に1度ほど就活イベントに顔を出し、正社員に誘われたこともある。それでも「飲食業界なら、いつでも正社員になれる」と後回しにしてきた。

 最近は毎晩、「なんで正社員になっておかなかったんだ」と自分を責める夢をみて、目が覚めてしまう。一緒に暮らす母は70歳を超え、「早く正社員になりたい」と焦りだけが募る。(山本知佳)