父親を暴行し死なせた疑い、長男逮捕 昨年から通報8回

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 同居する父親(当時78)を暴行して死なせたとして、大阪府警は8日、長男の無職、植村清程(きよのり)容疑者(49)=同府高槻市野田1丁目=を傷害致死の疑いで逮捕し、発表した。容疑を否認しているという。

 捜査1課によると、逮捕容疑は昨年7月上旬から同月21日ごろ、自宅マンションで父親の三朗さんの尻や背中に何らかの方法で強い打撃を加えるなどし、同22日に搬送先の病院で死亡させたというもの。医師の鑑定で、肋骨(ろっこつ)に複数の骨折のほか、尻に強い衝撃が加えられた痕などが確認されたといい、府警は激しい暴行で死亡した可能性が高いと判断した。

 府警には昨年5~7月、「怒鳴り声や人をたたくような音が聞こえた」と虐待を疑う通報が近隣住民らから計8回寄せられていた。一家は母親(80)を含む3人暮らし。高槻署員が自宅を訪れて事情を聴いたが、三朗さんは「自分で転んだだけ」と話し、植村容疑者と母親も虐待を否定するなどしたため、捜査には至らなかったとしている。

 府警は高齢者虐待防止法に基づき、一家や近所の住民らから聞き取った内容を高槻市に報告した。高槻市福祉相談支援課は「個別の事案にはお答えできない」としている。

 植村容疑者は昨年10月、朝日新聞の取材に「父は数年前に脳梗塞(こうそく)を患い、転ぶことがよくあった。血行をよくする薬を服用し、出血しやすくあざも多かった」と暴行を否定していた。