スフィンクスに重なる聖女 彫刻家・舟越桂の版画30年

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田中ゑれ奈
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 詩情をたたえた木彫の人物像で知られる現代彫刻家舟越桂。その約30年におよぶ版画制作の道程を振り返る展覧会が、京都・祇園のギャラリー白川で開かれている。

 「30年間、舟越の版画だけを見続けてきた」という池田真知子・ギャラリー白川代表の、作家との出会いは1989年。当時すでに木彫で世界的に人気だった舟越にアメリカの大手版元が版画制作を依頼すると聞きつけ、飛んでいくと偶然、そこに本人が来ていた。以来、数年ごとに制作される版画作品をすべて、京都の地で紹介してきた。

 今回の展示作品のうち、93年制作の7点は、初期の木彫作品に通じる身近な人物像だ。直立した半身像が多い舟越作品の中で、「不規則な休止符」は複雑な姿勢がバイオリンの演奏を思わせる。ただし楽器はなく、左右の腕は反転して、通常とは逆の左手が見えない弓を動かしている。

 2005年の6点は、木彫で…

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