内部通報に「絶対に潰す」 日本郵政、報復にもだんまり

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藤田知也
【動画】内部通報者を探す特定郵便局長の恫喝音声データ(提供=音声が録音されたのは2019年1月24日。場所は福岡県内の郵便局の応接室とされる)
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 内部通報制度の機能不全が疑われる日本郵政グループが、制度運用の抜本的な見直しを検討し始めた。外部の有識者からも課題を指摘され、近く改善策をとりまとめる。ただ、通報者が報復を受けた事件の検証や対応は、ほぼ「ゼロ回答」で不十分なままだ。失墜した通報制度への信頼を取り戻すのは簡単ではない。

 先月末に公表された有識者委員会の検証報告書によると、郵政グループの内部通報の「社外窓口」に寄せられた通報の内容は、担当弁護士がすべて日本郵政側に伝えている。本人の同意を得ず、通報者を特定できる情報も流しており、各子会社にも共有される。一方で、子会社の日本郵便は、通報対応を傘下の支社に丸投げする例が多く、支社の担当者は十分な調査能力が備わっていない状況だという。

 こうした事情から、有識者委は、社外窓口の対応が消費者庁策定のガイドラインに合っていないと指摘。調査の手法や情報共有の範囲、通報制度への理解や認識をめぐっても、多くの課題を挙げている。

息子の疑い通報された有力局長は…

 日本郵政は朝日新聞の取材に対し、「(有識者委の)指摘は速やかに改善を図る。できることから着手する」と回答した。通報者の保護を徹底させるため、社外窓口は独立した外部専門家が自ら調査もする仕組みに刷新し、情報共有の範囲を明確にする方向だ。今春にも改善策を示すとみられる。

 ただ、「形」を変えるだけの対策では、社員からの信頼は取り戻せない。

 福岡県では一昨年、息子の不…

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