旭川医大学長、報酬280万円返金へ アドバイザー契約

井上潜
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 国立旭川医科大学(北海道旭川市)の吉田晃敏学長が、滝川市立病院(同滝川市)と14年以上「アドバイザー」契約を結び、月額40万円の報酬を受け取っていた問題で、同大は8日、吉田学長名で経緯を説明する文書を公表した。契約は滝川市側の依頼で行い、病院の経営改善を助言したとし、報酬計6920万円のうち昨年5~11月分の280万円については、新型コロナの影響で助言を円滑にできなかったため返金するという。

 また、契約はすべて大学へ届け出ているほか、大学から市立病院に医師が派遣されていることについて、「私はどこの病院にどの医師をどの程度派遣するか、一切権限を有していない」としている。アドバイザー業務の実態を確認できる記録は残っていないとし、「そのことによって(業務の)成果を十分に伝えられないことは不徳の致すところでおわびする」とした。

 文書によると、契約は赤字だった市立病院の経営改善のため市の商工関係者からの依頼で2006年7月に始まり、報酬額は病院から提示された。当時の市長は当初、2カ月に1度、大学を訪れ、吉田氏は月4回のペースで滝川市のホテルを訪問。病院の経営改善や地域医療について議論したという。

 その後も地域医療などについて市立病院や周辺の病院と協議をしていたが、昨年4月に中断。地域医療については各自治体の判断に委ねることにし、昨年11月に契約を終えたとしている。

 滝川市や市立病院は契約についてこれまで、「旭川医大との関係を良好に保つため」などとコメントしていた。また、吉田学長がこれまでに市立病院を訪問したのは3回程度で、病院からは院長が月に1度、旭川医大に吉田学長を訪ねていたとしていた。(井上潜)