年金加算未払い「国は全額支払いを」 全日本年金者組合

新屋絵理
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 基礎年金額に上乗せされる「振替加算」をめぐり、支給対象外とされた7人が訴訟を起こすと国側が一転して全額を支払ったことについて、全日本年金者組合(東京)が8日、声明を出した。訴訟がなければ時効にかかる未払い分を支払わない国側の姿勢を批判し、「申し出がなくても行政の責任で全額支払いを行うよう強く要求する」とした。

 厚生労働省は2017年、振替加算の支給漏れが発覚した際、約4万5千人については支給要件を満たさないとの申し出があったとして支給対象外だと公表した。

 訴訟を支援してきた組合は声明で、7人は申し出はしておらず時効を理由に全額を受け取れないのは不当だとして訴訟を起こしたところ、国が判決前に全額を支払ったと説明。国側の支給要件の確認は「不十分」で、時効適用は「不当」だと批判した。

 組合は「ほかにも未払い対象者がいる」と訴えるが、同省は対象者数は不明で再調査もしないという。

 振替加算は、厚生年金共済年金の加入者の配偶者が要件を満たせば基礎年金に上乗せして受け取れる。月額は年齢で異なり約4千円から約1万8千円。主な要件は配偶者が▼加入者と住民票が同じ▼誕生日が1966年4月1日より前▼年収が850万円未満――など。(新屋絵理)