交番襲撃、元自衛官に死刑求刑 弁護側は「無期懲役を」

竹田和博
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 富山市で2018年、交番が襲撃され、警察官と近くの小学校の警備員が殺害された事件で、強盗殺人などの罪に問われた元自衛官島津慧大(けいた)被告(24)の裁判員裁判の公判が8日、富山地裁(大村泰平裁判長)であった。検察側は「凶悪非道な犯行」として死刑を求刑。弁護側は、拳銃を奪うために警察官を殺害しておらず、強盗殺人罪は成立しないと訴え、無期懲役を求めた。

 被告は初公判以降、法廷で何も話していない。判決は3月5日の予定。

 検察側は、被告の社会不適応の一因に自閉症スペクトラム障害(ASD)があった点を認めたうえで、「人への暴力を選んだのは被告の意思」として犯行への影響は間接的・限定的だと主張。周囲がASDに気付かず、社会的支援を受けられなかった点なども、「刑を軽くする方向に考える余地はない」とした。

 起訴状によると、島津被告は18年6月26日、奥田交番付近で稲泉健一警部補(当時46)=殉職により警視=をナイフで刺殺して拳銃を奪い、その後、富山市立奥田小学校の正門付近で警備員の中村信一さん(当時68)を拳銃で撃って殺害したとされる。(竹田和博)