橿原市議選で「逆風」、自民現職2人落選

清水謙司、平田瑛美
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 定数23に30人が立候補した奈良県橿原市議選は、自民現職2人が落選するなどの激戦となった。同市を含む奈良3区選出の田野瀬太道衆院議員が選挙戦のさなかに不祥事で自民を離党。コロナ禍の対応で菅政権の支持率も下がる中、候補者たちは逆風を受ける形となった。

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 「全体的に党への風当たりは強かった」。投開票から一夜明けた8日朝、自民党橿原市支部長を務める亀田忠彦市長が、朝日新聞の取材に激戦を振り返った。

 自民は市議選に現職9人が立候補。亀田氏は、緊急事態宣言下の深夜に2衆院議員と東京・銀座のクラブを訪れた田野瀬氏の離党を受けて、候補者らに引き締めを図ったが、「リカバリーできなかった」と言う。

 市議選では30代や40代の新顔候補が得票を伸ばした。落選した自民の現職は「若い人への期待もあっただろうが、逆風の影響も多分あった」。ある自民候補は当選を果たしたが、選挙期間中の駅前の街頭活動で、男性から「自民党やろ、調子に乗るな」と言われたという。別の自民候補は、顔見知りの人から「がっかりした」と言われた。選挙前に会うと、「頑張りや」とあたたかい声をかけてくれる人だったという。

 結果的に自民は7人が当選したが、その一人は「当選者は中位や下位に集中した」と語る。今年の秋までには衆院選が行われる。当選者の中には早速、衆院選への影響を懸念する人もいた。亀田氏は「今回の結果を真摯(しんし)に謙虚に受け止め、しっかりと分析しないといけない」と述べた。

 荻田義雄・党県連幹事長は「今回の選挙は政府のコロナ対策や、党議員の軽率な行動などに対するご批判など大変厳しいお声をいただく中で、現職公認候補者の落選や全体で党に対する信任の票を大きく減らす結果になった。真摯に受け止め、損なわれた信頼を回復すべく市政の発展に向けてしっかりと取り組む」と談話を発表した。

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 奈良県橿原市議選(定数23)は7日深夜まで開票作業が続き、新しい議員の顔ぶれが決まった。現職16人、新顔7人、党派別では自民7人、立憲2人、公明4人、共産1人、維新2人、無所属7人が当選した。(清水謙司、平田瑛美)