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介護職員の「心のケア」急務 集団感染多発、心労重なる

有料記事新型コロナウイルス

山本恭介
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 介護現場で働く人たちが、精神的な不調を訴える例が増えている。高齢者施設では新型コロナウイルスクラスター(感染者集団)が多発している。介護従事者は感染すると重症化しやすい高齢者のケアをしながら、自らも感染の不安と向かい合う緊張の日々を強いられる。各団体や政府は相談などの支援の取り組みを急ぐ。

「自殺数倍増」のデータも

 「自分が施設で感染を広げてしまったらと不安」「面会要望を断ったら家族からきつい言葉を受けた」

 特別養護老人ホームなどの事業者が加盟する全国老人福祉施設協議会(老施協)の相談窓口には、介護従事者からそんな悩みが寄せられる。老施協は昨年10月から新型コロナに関する介護従事者の悩み相談をLINEなどで受け付けるが、緊急事態宣言に入った今年1月から相談が増加傾向にあるという。

 LINEの友だち登録は約1千人で、これまで400件以上の相談を受けている。電話やメールでも受け付け、保健師やカウンセラーが対応しているが、「2月は緊急事態宣言が延長され、疲労がたまる頃。相談は増えると想定しており、相談員の増員も検討中」(担当者)という。

 介護現場は、食事の介助や移動の補助など、身体接触が欠かせない。感染予防をしていても、施設内でクラスターが起きるリスクは常にある。

 高齢者施設でのクラスターは…

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