中国・武漢で新型コロナウイルスの起源を調べていた世界保健機関(WHO)の調査団は9日、約2週間の調査を終えて記者会見を開いた。米国のトランプ前政権が唱えた武漢ウイルス研究所からの流出疑惑について「可能性は極めて低い」とし、今後は調査の対象から外すことを言明した。
調査団長のピーター・ベンエンバレク氏は会見で、ウイルスのヒトへの感染経路について、①最初にウイルスを宿した野生動物から直接ヒトに感染した②「中間宿主」となる動物を介して感染した③冷凍食品に付着したウイルスから感染した④武漢ウイルス研究所の事故による流出――の可能性を列挙。調査の結果、武漢ウイルス研究所の管理に問題はなく、短期間で新型コロナに変異したと考えられるウイルスもなかったことなどから、流出の可能性は排除できるとした。
ベンエンバレク氏は、残る三つのシナリオの中では中間宿主を介しヒトに感染した可能性が最も高いが、冷凍食品の包装などを経由して広がった可能性も高いとの見解を示した。
中国政府は輸入冷凍品を通じ…

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