太陽光利用にSNS発信 進化する防災無線、震災の教訓

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西尾邦明
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 パナソニック防災無線の「スマート化」を進めている。10年前の東日本大震災では拡声機や受信機が被災したほか、肝心の災害警報や避難指示を得られない人もいた。それらを教訓に、より丈夫でかつ無線だけに頼らないシステムを開発。全国に広げる考えだ。

 三陸海岸に面する宮城県気仙沼市は、屋外239カ所に防災無線の施設がある。震災後、全てに太陽光発電パネルと蓄電池を備えつけた。津波警報や大雨特別警報が出ると、自動で音声を合成して避難を呼びかける。同時に市民へメールやSNSでも警報内容が流れる仕組みで、職員が呼びかける必要もない。パナソニックなどが整備した最新のシステムだ。

 13日深夜の地震でも、直後に「震度4の地震がありました。この地震による津波の心配はありません。火の元の点検をしてください」との音声が自動で3回流れた。SNSやメールでも同じ内容が伝わった。市危機管理課の前川敬祐主事は「東日本大震災前は職員が介在する必要があり、SNSの発信もできていなかった。即時に多チャンネルで情報発信することで、確実な避難行動に結びつけられる」と話す。

 その背景には、震災でのつらい経験がある。

 2011年3月11日。気仙沼は最大20メートルの津波に襲われた。市職員が防災無線で避難を呼びかけ、多くの命を救った。だが、間に合わなかったり声が届かなかったりして、1432人が死亡・行方不明になった。

 防災無線は津波が引いた後…

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