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 徳島県美馬市の肉用養鶏場で死んでいた鶏から9日、「H5亜型」の鳥インフルエンザウイルスが検出された。昨年12月に鳥インフルエンザが発生した阿波市の採卵養鶏場に続き、県内では2例目。鳥での感染力や致死率が高い高病原性の疑いがあり、県は同日早朝から職員を養鶏場へ派遣し、肉用鶏約7千羽を殺処分するなど防疫作業を実施した。

 県によると、8日午後6時半ごろ、養鶏場側から「死んだ鶏の数が多い」と家畜保健衛生所に連絡があった。簡易検査で死んだ鶏など13羽のうち1羽が陽性と判明。9日に遺伝子検査でも陽性と確認された。

 県はこの日午前5時半ごろから、2回に分けて職員計約120人を養鶏場に派遣。界面活性剤の泡で鶏を安楽死させる装置などを使った殺処分や鶏舎周辺の消毒をした。また、周辺の幹線道路沿いの7カ所に消毒ポイントも設置し、養鶏関係車両の消毒も始めた。

 県は、発生養鶏場から半径3キロ以内(美馬市)を鶏や卵の移動を原則禁じる移動制限区域に、半径3~10キロ以内(阿波市、美馬市、三好市、つるぎ町、東みよし町)を区域外への持ち出しを原則禁じる搬出制限区域にそれぞれ指定した。

 区域内の養鶏場の数は、移動制限区域が20戸(計約23万羽)、搬出制限区域が77戸(計約128万羽)になるという。

 この冬は、隣の香川県をはじめ全国的に鳥インフルエンザが続発。県内でも昨年12月19日に阿波市の採卵鶏農場で県内初の鳥インフルエンザが発生し、県は約8千羽を殺処分した。

 今月4日には、つるぎ町内で見つかった野生のマガモ1羽の死骸から鳥インフルエンザの陽性反応が出たと発表。県は周辺の養鶏場に立ち入り検査するなど警戒を強めていた。

 県庁では8、9両日に相次いで危機管理会議が開かれた。飯泉嘉門知事は「封じ込めを速やかに行うことがポイント。感染拡大防止にしっかり努めてほしい」と指示した。

 県民には肉や卵を食べたことによる感染例はないとして冷静な対応を呼びかけている。(吉田博行)

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