「マイナス金利でビジネスモデル崩壊」 東和銀吉永会長

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聞き手・笠井哲也
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 マイナス金利政策の導入で、地域密着で顧客と信頼関係を築く「リレーションシップ・バンキング(リレバン)」のビジネスモデルが崩れてしまった――。昨秋にあった自民党の会合でそう訴えたのは、東和銀行で昨年まで13年にわたって頭取を務めた吉永国光会長(75)だった。政策の導入から16日で5年。その効果や副作用について、吉永会長に話を聞いた。

 ――マイナス金利政策が金融機関に与えた影響を、どう考えていますか。

 「私どもは、取引先の企業に対し、政府の『ものづくり補助金』の申請など、お客様の本業を応援することなどで、金利を維持しながら収益を確保してきました。それがマイナス金利政策で一方的に金利が下がり、ビジネスモデルが壊れてしまった。一時期は100億円超あった純利益が、20年3月期は32億円。21年3月期の見通しは新型コロナの影響もあって20億円です。生きるか死ぬかくらいまで減ってしまいました」

写真・図版
東和銀行の吉永国光会長=2021年1月21日、前橋市の東和銀行本店

 「マイナス金利導入後、隣県の銀行などが、私どもの取引先企業に対して、より低い金利での融資の提案してきました。これまでの取引の歴史などを見ずに、です。お客様は、他行と金利を同じ水準にするよう求めるようになり、私どもも防衛のために金利を下げました。この政策は、本業支援で貸出金利を維持する金融機関の努力に水を差していると思います。これが本当に日銀が本当にめざしていることなのか。どこかで修正してもらわないと困ります」

 ――マイナス金利政策は、金…

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