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 栃木県議会棟の喫煙室が県職員のたまり場となっている。県議の意向もあり、「敷地内原則禁煙」の県庁で唯一、例外的に残された喫煙室だが、職員利用は禁止。コロナ禍で「3密の回避」を呼びかけながら、ルール破りの上に3密状態が常態化する。県は10日、職員利用を戒める新しい注意文書を貼り出した。

 10日午後0時半。県議会棟1階の喫煙室で昼休みの職員らがたばこをくわえていた。「県職員の使用は、禁止です」の真新しい貼り紙が入り口と室内に貼られているが、気にする様子はない。記者が貼り紙を指摘すると、職員はそろりと退室した。

 一緒にいた県議は「議員はだめとは書いていない。出入り業者と同じだから」と話した。これまでも、文字は小さかったが職員の使用を禁止し、3密回避を促す同様の注意書きがあった。それでも、8日午後には職員3人が灰皿を囲んで紫煙をくゆらせていた。

 県庁の敷地内は2019年7月、健康増進法の改正を受けて原則禁煙になったが、県議会棟の喫煙室が1カ所だけ残った。県が170万円かけ、室外に煙が流れるのを防ぐ対策を講じた。県議会が、来庁者の喫煙スペースの確保を理由に残すよう県に訴えた。

 県は職員に勤務中の喫煙自粛を求めているが、喫煙室の利用は後を絶たない。県人事課の担当者は「ルールを守るのは当然。県民や事業者が感染対策に努める中、自覚を持ってほしい」と話した。(池田拓哉)