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 【滋賀】20戦全勝――。バレーボール・Vリーグ女子1部に所属する東レアローズ(大津市)が、圧倒的な強さでリーグ1位を決めた。20日からは、上位4チームのトーナメントで最終順位を決める「ファイナル」が始まり、9季ぶりの優勝を目指す。

 かつての黄金期をほうふつとさせる充実の戦いぶりだ。東レアローズは、3連覇を含む4度のリーグ優勝を誇る強豪。だが、近年は上位にいながら優勝に届かないシーズンが続いた。

 今季は、越谷章監督(41)がコーチから昇格した。全体の練習時間を短縮する一方、実戦に近い内容を増やしてきた。チームの一体感を重視し、「お互いを信頼し、ミスを恐れずプレーできている」と好調の要因を分析する。

 アタッカーは豪華な布陣だ。身長195センチでリーグ屈指の高さを誇るヤナ・クラン選手(33)は、開幕から大車輪の活躍で得点ランキング1位を突っ走る。

 さらに、日本代表の将来のエースと期待がかかる2人を擁する。

 石川真佑(まゆ)選手(20)はパワフルなスパイクが魅力。「ファイナルは、勝ちに慣れて試合に入らないようにしたい。調子の波をさらに無くしたい」と気を引き締める。黒後(くろご)愛選手(22)は今季から主将も務める。「より自分のプレーに、こだわりを持って戦っている」と自覚をにじませる。

 両選手ともに、元日本代表エースの木村沙織さん(2017年引退)と同じ下北沢成徳高校(東京)出身。東レが優勝すれば、木村さんがエースとして活躍していたとき以来。偉大な先輩の背中を追っている。

 所属選手は15人と少数精鋭だが、越谷監督は「練習から激しい競争ができている」と自信を見せる。

 先月30日は、地元のウカルちゃんアリーナ(大津市)で、リーグ上位のNECと対戦。2セットを先取されたが、セッターを白井美沙紀選手(24)に交代して流れを変え、3セット連続で奪い返して逆転勝ちした。選手層と底力をみせた勝利で、チームの勢いは加速している。

 今季掲げているスローガンは「氣迫(きはく)」だ。黒後主将は「ファイナルで勝つことだけを目標にしてきた。ここまで来たら気持ちの勝負。スローガン通りに気迫を見せて勝ちたい」と意気込んでいる。(安藤仙一朗)

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 東レアローズ女子バレーボール部 「東洋の魔女」と称された日本代表チームの母体になった名門「ユニチカ」(大阪)の全選手を受け入れる形で、2000年9月に発足。リーグでは、07~10年にかけて史上初の3連覇を達成し、11/12シーズンでも優勝した。リーグと並ぶ主要タイトル「黒鷲旗(くろわしき)全日本男女選抜大会」では5度の優勝を誇る。

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