総務省幹部4人、会食でタクシー券と土産受領 接待問題

豊岡亮、藤田知也
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 総務省幹部4人が菅義偉首相の長男が勤める放送関連会社「東北新社」から接待を受けていた問題で、総務省は12日、4人全員が昨年10~12月の会食でタクシー券とお土産を受け取っていたと明らかにした。飲食費も全額か一部を負担されたとみられ、懲戒処分の対象となる接待や贈与にあたる疑いが強まった。

 原邦彰・総務省官房長が12日の衆院予算委員会で説明した。幹部4人は昨年10~12月に個別に会食し、いずれも東北新社の衛星放送子会社の役員を兼ねる首相の長男と、別の衛星放送子会社の社長を兼ねる東北新社の執行役員が同席。総務省には衛星放送許認可権限があり、2人は接待を受けてはいけない「利害関係者」にあたるおそれがある。東北新社が負担した飲食代の金額やその後の総務省幹部らの返金額は明らかにされなかった。

 国家公務員倫理規程は、利害関係者からの接待や金品の贈与を禁じている。過去には関係業者からタクシー券を受け取った総務省幹部が懲戒処分を受けた例もあり、首相の長男と執行役員が利害関係者と認定されれば、懲戒処分は避けられないとの見方が強い。

 原氏は、幹部4人が首相の長男と昨夏以前にも会食していたことも明らかにした。昨夏以前の会食は秋本芳徳・情報流通行政局長が3回、湯本博信・同局官房審議官と谷脇康彦・総務審議官は2回、吉田真人・総務審議官は1回。以前の会食でもタクシー券を受け取ったかは、湯本氏が「受け取っていない」とし、残る3人は「記憶にない」と説明しているという。

 総務省は東北新社側にも資料提出や説明を求めて事実確認を進め、幹部らの処分を検討する。武田良太総務相は「徹底的に真相を究明すべく調査を進める」と語ったが、調査範囲を広げるかは明言を避けた。(豊岡亮、藤田知也)