感染防止策違反で感染なら「休業中無給」 東京女子医大

宮崎亮
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 東京女子医科大学東京都新宿区)が1月末、系列病院の医師や看護師を含む職員に対し、新型コロナウイルス感染防止策に違反して感染するなどした場合は、「休業中の期間の給与は無給」と通知していたことがわかった。大学の労働組合は「罹患(りかん)した職員への『懲罰』とも取れる」と抗議し、撤回を要求。大学は「罹患しただけで無給とする方針ではない」としている。

 組合によると、大学は1月28日、学内や院内でのゴーグルなど感染防護具の着用や1人での食事の徹底を職員に要請。翌29日には、職員が新型コロナに感染したり、発熱などで自宅待機を命じられたりした場合の原因が「法人の自粛要請に反した行為によるもの、また明らかに不適切な行為によるものであった場合は、休業中の期間の給与は無給とする」などと通知した。

 これに対し、組合は今月10日に抗議文を提出し、自粛要請への違反や不適切行為の認定方法が不明だと指摘。「職員の間では『院内での感染以外はほとんど不適切な行為になるのでは?』との不安と疑問が広がっている」「『コロナ罹患による休業や発熱による自宅待機は、特別有給休暇として扱う』という運用規定を、なぜ今急に変更するのか」と反発している。

 大学は取材に「感染防止策の徹底の要請に明らかに反し、感染リスクを高めた職員のみを対象として無給とする方針を掲げた。罹患したことのみをもって無給とする方針を掲げたものではない」と回答した。

 東京女子医大を巡っては昨夏、大学側が夏の一時金(ボーナス)を支給しないと労働組合側に伝え、看護師ら数百人が退職する意向を示す事態になった。これを受け大学側は、前年実績の約半額となる基本給の1カ月分の一時金を支払うことを決めていた。宮崎亮