テスラ向け新型電池の試作ライン パナ、来年度に設置へ

西尾邦明
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 パナソニックは、米電気自動車(EV)最大手テスラ向けの新型電池の試作ラインを来年度に設ける。テスラはEVの価格を下げる切り札として、生産コストを圧縮した新型電池の自社生産に乗り出す。一部は外部から調達する方針で、パナソニックも供給元として食い込みたい考えだ。

 試作ラインは、大阪・住之江の電池工場などを候補に、数十億円かけて新設する。テスラ担当の佐藤基嗣副社長は「新型電池はテスラ社も構想段階。量産に耐えられるものは存在していない。当社も研究開発部門で、人手による試作を始めている。設備を伴った試作ラインの設置に、近々踏み込む」と話している。

 テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は昨年9月、「新型電池で、3年後には2万5千ドル(約260万円)のEVをつくる」と宣言。パナソニックにも開発を持ちかけていた。佐藤氏は新型電池の量産化について、「どこで、どのぐらいを供給するかは検討しているが、量産について決まったことはない」と述べるにとどめた。

 パナソニックのテスラ向け電池事業は上向きつつあり、今年度は黒字転換する見通しだ。2022年4月には、電池事業を分社化して、積極的に投資を進めるもようだ。ただ、中国や韓国メーカーもテスラ向けの販売を強化しており、激しい競争も懸念される。(西尾邦明)