タフで平等で…聖火ランナーやボランティアが望む後任は

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 組織委は、国際オリンピック委員会(IOC)や政府、東京都、スポンサーとの調整などにあたる役割。それぞれの利害が対立することもあり、会長には国内外の人脈や調整能力が求められてきた。

 森会長は昨春の1年延期で、当時の安倍晋三首相やIOCのバッハ会長との調整にあたり、スポンサー企業から200億円以上の追加出資を取り付けた。「森さんだからスムーズにできた」との声もあった。一昨年のマラソン会場の札幌移転でも、森会長がバッハ会長の意向を聞き、政府や地元と調整。移転に伴いIOCからも20億円を負担させた。

 ただ、今回は資質だけでなく、選び方も問題になった。東京都小池百合子知事は12日の会見で「どのような決め方にしていくのか、手続きの透明性も世界が見ている」と指摘した。

 大会に関わってきた人や抗議の声を上げた人たちはどんな人を望むのか。

 聖火ランナーに決まっている茨城県常陸太田市のパート販売員、桜井由子(なおこ)さん(37)は「選手と国民両方の目線で考えられる人がいい」と話す。

 大会にかける選手の気持ちは大切にしたいが、1年延期で国民の心が離れ、新型コロナ感染対策で疲れ切っているように感じる。コロナ禍での開催には批判も予想され、タフさが求められるだろう。「これまでの流れがわかっていて、世界も納得させるには女性のオリンピアンがいいのではないか」。家族との話では、橋本聖子五輪相の名が挙がったという。

 走りたいという思いは強い。理由は、この春に中学生になる長男(11)の小児がんだ。保育園の年中組のときにわかり、約1年半入院。抗がん剤放射線治療、手術とあらゆる手を尽くし、「再発したらもう何もできない」といわれてきた。いま、家族が笑顔で囲める食卓に幸せを感じる。病気と闘う人たちに、「頑張ったら、こんな日も来る」と伝えたくて、聖火ランナーに手を挙げた。

 「トップが交代することで、『この人なら』と、大会に対する国民の気持ちも変わる機会になればいい」

 同じく聖火ランナーに決まっている千葉県の医師、坂本文夫さん(70)は「招致から今までの流れを知り、思いのある方がベストではないか。コロナもあり、ハードなスケジュールが待っている。元気でスポーツに精通し、ジェンダー問題に対する考え方に偏りのない方を」と願う。ただ、「では誰が適任か、というのは難しいですね」

「最低でも、何が問題か分かっている人」

 森会長の処遇の検討や再発防…

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