「幅寄せされた」同乗者が証言 北関東道の4人死傷事故

松田果穂
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 群馬県伊勢崎市の北関東道で昨年12月、4人が乗る乗用車がインターチェンジ(IC)の分岐のガードレールに衝突し、2人が死亡する事故があった。助手席で軽傷を負った女性(65)が「並走していた車に幅寄せされた」と遺族に証言していることがわかった。

 遺族らは連名で、県警に事故の原因究明を求める上申書を提出。県警は、自動車運転死傷処罰法違反やあおり運転の疑いもあるとみて、車の特定を進めている。

 県警高速隊によると、事故は昨年12月13日午前3時50分ごろに起きた。縫製業の三田昌子さん(当時64)=同県桐生市=が運転する乗用車が伊勢崎ICの本線と出口の分岐にあるガードレールに衝突し、三田さんと後部座席の女性(当時56)が死亡。同乗の女性2人は重軽傷を負った。

 4人は友人同士で、富士山付近の寺社を巡る日帰り旅行に行く途中だった。現場に目立ったブレーキ痕はなく、他の車とぶつかった形跡もなかった。単独事故として報じられ、ネットでは三田さんを中傷するようなコメントも書き込まれた。

 その後、助手席の女性が亡くなった2人の遺族らに事故当時の状況を証言。「白っぽい車体に緑のラインが入った車が走ってきた」「並走していたら急に(走行車線に)入ってきて、みんなが『あー危ない! おいおいおいおい!』って、『何!?』って言っているうちにどんどん入って、その瞬間に(ガードレールに)ぶつかる感じだった」などと話した。

 三田さんの遺族はこの証言を記録し、同乗者らに呼びかけて上申書を提出した。ただ、三田さんの車にはドライブレコーダーがなく、現場付近にカメラは設置されていなかった。ある捜査関係者は「画像が残っていれば一目瞭然だが、夜間の事故で車の色も特定しづらく、事実確認が難しい。どこかに映像があったとしてもカメラの記録は上書きされていくので、時間との戦いだ」と話す。

 三田さんの夫静夫さん(65)は「心当たりがある人がいれば、名乗り出てほしい。(証言の)車が見つかることが、妻への供養になると思う」と話す。(松田果穂)