コロナ禍、消えた線審 大坂なおみは「悩まなくていい」
堤之剛
新型コロナウイルスの感染拡大のため、テニスの4大大会、全豪オープンは13日から無観客試合で開催された。大会は開幕前から様々な感染防止対策が採られているが、その一つが線審を置かない機械による自動判定システムだ。コート上の人数を減らし、「密」を回避するのが狙い。全コートで自動判定システムが導入されるのは、4大大会では初めてとなる。
「アウト」。ライン付近のきわどい打球の判定に対し、事前に録音された声が線審のいないコートに響く。会場では、瞬時にボールの落ちた位置が画面に映しだされる。コートにいるのは、選手、主審、選手にボールを渡す人に限られている。
この映像システムは、コート周囲に「ホークアイ(タカの目)」と呼ばれる高性能カメラを設置し、ボールの軌道を記録する。テニスは男子選手のサーブは時速200キロを超えるなど、複数の線審がいても難しい判定がある。このシステムは4大大会では2006年の全米で初めて導入され、これまでは不服のある判定に対し、選手が「チャレンジ」して映像判定するために主に使われてきた。
ところが、コロナ禍で状況は…