鹿児島の鬼界カルデラ、海底ケーブル使い活動探査へ

ライター・知覧哲郎
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 薩摩半島の南方約50キロの三島村海域に広がる「鬼界カルデラ」の調査を進めている神戸大などの研究グループが今夏、海底光ケーブルを利用したモニタリングに乗り出す。巨大カルデラの状況把握と将来予測につなげる狙い。ケーブルを所有する同村と同大海洋底探査センター(神戸市)が4日に連携協定を結んだ。

 鬼界カルデラは直径約20キロ。約7300年前に起きた超巨大噴火でできたとされ、竹島と薩摩硫黄島はその北西側の外輪にあたる。

 研究グループは2016年秋から船による調査に着手。カルデラ内には溶岩量32立方キロを超える巨大な溶岩ドームがあり、その周辺では地震活動がみられることを確認した。

 モニタリングは7~8月に始める予定。枕崎から両島と黒島にのびる海底ケーブル(総延長約190キロ)を使い、1本の光ファイバーに陸上の観測装置からレーザー光を放ち、その散乱光で海底の歪み変化や地震動を計る。ケーブルを「センサー」とすることで長期にわたってリアルタイムに観測できるため、マグマの状態をより正確に把握できるという。

 オンラインで開いた協定締結式で、同センターの杉岡裕子センター長(地震学)は「カルデラ火山で起こる噴火は頻度は低いが、起こると文明を破滅させるほどの災害を招く」と指摘、「陸上の火山ではなし得ない大規模探査が鬼界カルデラでは可能だ」と強調した。

 三島村の大山辰夫村長は「村での調査・研究が日本の防災、減災につながることは意義がある」と語り、研究成果が折に触れて発信されることで、日本ジオパークに認定されている「三島村・鬼界カルデラジオパーク」の知名度が上がることを期待している。(ライター・知覧哲郎)