政府軍砲撃で市民80人超死亡か エチオピアの軍事衝突

ヨハネスブルク=遠藤雄司
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 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は、昨年11月にエチオピア北部ティグレ州で始まった軍事衝突をめぐり、政府軍の砲撃で少なくとも市民83人が死亡し、300人以上が負傷したと発表した。HRWは都市部への無差別砲撃が行われたとして、「戦時国際法違反だ」と主張している。

 今月11日の発表によると、HRWは昨年12月~今年1月、砲撃の目撃者や被害者37人のほか、ジャーナリストや支援関係者からの聞き取りを実施。衛星写真や映像なども確認した上で、政府軍の砲撃が州都メケレのほか、州内の町ヒメラやシレに対して行われ、住民が犠牲になったと結論づけた。アビー政権はこれまで政府軍による市民の殺害はなかったと主張している。

 衝突は11月4日、同州を率いていた政党ティグレ人民解放戦線(TPLF)が政府軍施設を襲撃したとして、アビー首相が「反撃」を命じたことで始まった。政府軍はメケレを同28日に制圧。TPLF幹部らを相次いで殺害したり拘束したりしたが、州内では今も小規模な戦闘が続いているとされる。この衝突により、これまでに6万人以上が隣国スーダンへ逃れた。(ヨハネスブルク=遠藤雄司