益田暢子
コロナ禍でオンライン飲み会が広がる中、飲み会用の料理と飲み物を宅配するサービスが人気を集めている。手がけるのは飲食業のベンチャー企業「ノンピ」(東京都港区)。主要のケータリング事業の需要が感染拡大で消失したことを機に、「決死の覚悟」で始めた新事業だ。
2003年に創業したノンピの事業は、三菱地所やLINEなど大手企業の社員食堂の運営と、法人向けのケータリングの2本柱だった。だが、昨年春の緊急事態宣言で在宅勤務が広がると、ほとんどの企業の社食で売り上げが半減。ケータリングも注文がほぼゼロで、昨年5月の売り上げは前年同期比95%減まで落ち込んだ。
新しい販路を見いだそうと、家族で楽しめるホームパーティーセットや、在宅勤務ができない企業向けの弁当づくりを始めたが、いずれも売れない。次に着目したのが、当時はやり始めていたオンライン飲み会だった。「試しに取締役のメンバーでやってみたら、意外に盛り上がって。離れていても同じものを食べられたら楽しいよね、という話からアイデアが生まれた」と、副社長の上形秀一郎さん(34)は振り返る。
ケータリングをやっていたため、冷めてもおいしいメニューの開発には自信があった。質の高い料理を出すことで有名な米グーグル日本法人の社員食堂で腕を振るったノンピの総料理長が、お酒に合うメニューを考案。ヤマト運輸のクール便で全国に配送できるように、専用の箱も用意した。
昨年8月に始めた「ノンピフー…
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