調布陥没の調査は「責任逃れ」 住民、第三者検証求める
東京都調布市で道路の陥没や地下空洞が生じた問題で、東日本高速道路(NEXCO東日本)の有識者委員会が、施工ミスが主要因だとする調査結果をまとめたことを受け、「外環被害住民連絡会・調布」は14日、中立な第三者委員会による検証などを求める声明文を出した。
声明では、今回の有識者委員会のメンバーが、問題となった東京外郭環状道路(外環道)のトンネル工事で工法の確認などをしたNEXCO東の「東京外環トンネル施工等検討委員会」とほぼ同じだと指摘。「建設推進の方々が、NEXCO東の与える情報のみに依存して行った事故調査」だとし、「再発防止のため真の検証がされたとはいえない」として中立な第三者委員会による検証を求めた。
また、12日にあった有識者委員会の会見で、施工ミスとともに、この地域の地盤の特殊性を事故原因として強調したとして、「想定外の事故と責任逃れをする内容だった」と批判している。さらに、工事前に適切な場所でボーリング調査をしなかったという重大な過失への反省もない、とした。
NEXCO東が提示した補償についても、公正、公平な基準を公表して欲しいと要請。現在は電話や対面で個別に補償の相談窓口を設けているが、連絡会としては「個別対応ではなく、団体交渉に応じてほしい」としている。
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