曳山の復興進む 他の鉾から部材譲り受け 祇園祭・鷹山

大村治郎
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 2022年の祇園祭・後祭(あとまつり)に曳山(ひきやま)を出して山鉾(やまほこ)巡行への本格復帰をめざしている鷹山(たかやま)の保存会(京都市中京区)は16日、「木部(もくぶ)」と呼ばれる曳山本体の建造が順調に進んでいると発表した。5月上旬には完成披露と試し曳きをする予定だ。

 保存会によれば、曳山は屋根までの高さ7・6メートル、幅4・3メートル、奥行き6・3メートル。祇園祭の曳山では最大級になるという。

 人が乗る舞台を支える土台部分の櫓(やぐら)を菊水鉾から、曳山の重心を下げるための大型の木材「石持(いしもち)」を放下(ほうか)鉾から、車輪を船鉾から、それぞれ譲り受け、修理して使っている。

 曳山を支える頑丈で良質な木を調達するのは難しく、自然乾燥にも10~20年かかる。そのため、他の鉾で使われなくなった部材を厚意で提供してもらった。

 曳山の施工は、文化財などの修復を請け負う安井杢(もく)工務店(本社・向日市)が手がけた。京丹波町にある加工所で作業が進められている。櫓や石持を修理したほか、直径約2メートルの車輪は一度分解して、使えない部分を取り換えた。

 鷹山は15世紀の応仁の乱よりも昔から巡行に参加してきた。だが、江戸時代の1826年の暴風雨装飾品が傷み、翌年から巡行に出なくなった。さらに幕末の64年の火災で曳山の大半を焼失した。2019年には、曳山を出す代わりに掛け軸を入れた唐櫃(からびつ)(木箱)を担いで巡行に復帰。22年に曳山を196年ぶりに出すことをめざしている。

 3月下旬に新しく造る屋根の上棟式をして、5月4日には試し曳きをする予定だ。

 保存会の山田純司理事長(66)は「初めて山にのぼり、鷹山の再建が進んでいることを実感した。巡行の時、山の上から見る京都の素晴らしい景色が楽しみ」と話した。(大村治郎)